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カフェのテントの下で~cafe chez nousの12ヵ月~

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2018年 09月 24日

365日のテーブル日記 〜 第38週


※ 来週は火曜日にアップする予定です。


9月17日   mon 敬老の日  「秋の連休に、ティラミスで元気づけ」
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北イタリア発のデザート「ティラミス」を初めて口にした時の衝撃といったら…もう。
この世にこんな美味しいものがあったのか、と本気で思ったし、
「明日死んでもいいかも」と呟いた友人の言葉にも頷いたものだった(笑)。

ちょうどバブル期の頃に日本に上陸したティラミスは、
エスプレッソコーヒーを染み込ませたビスコッティと、
カスタードソース「サバイオーネ」と「マスカルポーネチーズ」を合わせたクリームとを何層かに重ね、
表面にココアパウダーorチョコレートパウダーを振りかけた濃厚なもの。
イタリア語「Tirami su」の意味は、「わたしを引っ張り上げて=元気にして」、
「天国にも昇る美味しさ」などと訳されて、当時爆発的人気となっていた。

連休最終日、我がSOHOは変わらず稼働中なので、
せめてもの娯楽に、
いつものケーキ屋さん『Teaful』で新作ティラミスを買ってきてティータイムとする。
このところ店頭の黒板には
「チーズ界の貴公子マスカルポーネを使用したイケメンティラミス発売予定」に始まり、
連日「ティラミス」の文字が呪文のように誘いをかけてくるので、ついに降参(笑)。

こちらのものはグラス入りで、クリームとビスコッティがランダムに入っているのが見える。
底にはコーヒーの液体部分が残って、最後にクイッとすすれる。
濃厚ではあるけれど、意外に軽くてあっという間にぺろり。
久々に「明日死んでもいいかも」の味(笑)を堪能したら
ここのところの不快な「秋ダル」も忘れて、元気をチャージ出来たみたいだ。




9月18日    tue    「創作フレンチの決め手は、じゃがいものピュレ」 
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秋が来た♬、と喜んではみたものの
相変わらずモヤっと湿気の多い、嫌なお天気が続いている。

せめてお皿の上には季節到来のイメージをと、こんな料理を作ってみた。
「牛ヒレ肉のソテー飴色玉ねぎとキノコ添え、じゃがいものピュレソース」。
ポイントは、ふかふかのお座布団みたいなじゃがいものピュレで、
マッシュポテトをもう少しゆるく練って、お肉のソース代わりにしているところだ。

じゃがいも大1個は、茹でて水気を飛ばし潰す。
牛乳1/2cup、バター大さじ1を、塩、白胡椒を加えて弱火でゆっくりのばしたら火を止め、
ブレンダーで更になめらかにする。
最後に生クリーム1/4cupほどを加えて弱火で仕上げる。

玉ねぎは、1/2個のスライスを多めのオリーブオイルでゆっくりじっくり煮るように炒める。
飴色になったら裂いたぶなしめじ3〜4本を加え、塩胡椒、最後に赤ワイン50ccほどをふりかけ
とろりとさせる。

牛ヒレ肉は一口に切ってあるものだったので、そのまま塩胡椒してフライパンでソテー。
豚肉でも鶏肉でも、あとラム肉も合うと思う。

お皿に丸くじゃがいものピュレを敷き、肉、玉ねぎをのせてパセリなどで飾る。

フランス料理のソースは難しいけど、じゃがいもならば簡単に出来て
これもまた、肉とじゃがいもの癒し系の味に仕上がった。




9月19日    wed    「真っ赤っか。初野菜ビーツ」
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「話題のスーパーフード」「奇跡の野菜」「食べる輸血」
などなど、賞賛のコピーも賑やかな野菜「ビーツ」を1つ買った。

生でも食べられるとのことだったけれど、まずは下茹で。
中の色素が出てしまうので、洗って丸のままたっぷりなお湯で30〜40分茹でる。
冷ましてから手で皮をスルスルと剥く。
この際、真っ赤な茹で汁がまな板に流れて、それが血液そのものに見えるので
ちょっとギョッとする。輸血の意味に納得(笑)。

半分はピクルスのように酢漬けに。
あとはいつも作るようなポタージュスープにしてみた。

じゃがいも1個を適当な大きさに切り、同量の茹でたビーツ、玉ねぎスライス1/4個分を
バター (orオリーブオイル)で炒め、ひたひたに水を注ぐ。
アクを取ったらブイヨンを加え(塩だけだと物足りなかった)、柔らかくなるまで煮る。
ブレンダーでなめらかにし、牛乳1/2cupを加えて味を整える。

ビーツ自体は、薄甘いお芋のような味。
 見た目に反して「ほうれん草科」ということなので、
ツルムラサキやスイスチャードのような独特の青臭さ、アクのような強い味もあったけれど
乳製品と合わせた途端にピタッとその味や臭いが消えて、スープはとてもまろやかな食べやすい味に変身した。
それに真っ赤すぎる色も中和して見た目も穏やかに。
ミルクフォーマーで泡だてたミルクをこんもりのせてフェンネルを飾った。

 ミネラル成分、各種ビタミンが豊富な上に、
血管を丈夫にするNO(一酸化窒素 )を含み、優れた疲労回復効果を発揮するんだそう。
効き目に期待!!




9月20日     thu      「誘惑のガラス瓶のこと」
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我が家では、お煎餅はお茶受けではなく、
とりあえずビールや白ワインと共に、「まあまあ、今日もご苦労様」って時にカリカリする乾き物の仲間。
最近は「タニタ食堂監修のおせんべい」がお気に入りで、
アーモンドやおから、十六穀米などが入って、少量でも満足して食べ過ぎを防ぐ工夫がしてある。
なんだか、愛猫の療法食「満腹感サポート」に似ている(笑)。

わたしたちのカリカリは、ビニール袋を一度開けると中の個別包装が飛び出して
食品庫でばらばらになってしまうので
ちょうど空いていた大きめの保存瓶に詰め込んでみたら、これがなかなか可愛い。
一時的にエレクターシェルフの上に置いていたら
いつの間にかそこが定位置となってしまった。
ここは一日中よく目につくエリア。
夫など、瓶の中の「おせんべい」の文字と目が合うと、早く夕方になって一杯やりたいと気が急くらしい。
鼻先人参的、良いモチベーションとなっているみたいだ(笑)。

昔ながらの駄菓子屋さん、あるいは手焼きのお煎餅屋さんなどで使われるガラス瓶、
あれを「地球瓶」と言うことを最近知った。
ぽってり丸くて可愛らしいし、なんといっても中身が透けて見えるところが
魅惑的なものの在りかのように思えるのかもしれない。




9月21日     fri     「ご飯のグラタン、『ドリア』」
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ご飯にベシャメルソースをかけてオーブンで焼く「ドリア」は、どこの国の料理なんだろう ?
ラザニアっぽいからイタリア料理なのかとも思うし、
料理研究家の故大原照子さんは、冬のアイルランドの民宿でサーブされたと著書に記している。
またwikiによれば、横浜の「ホテルニューグランド」のスイス人総料理長が
1930年頃に即興で作ったものが原型とある。

まぁ、どちらにしてもお米のグラタンはほっと♡温かくて美味しい。
今日は朝から雨降りで、涼しいというより寒いくらいなのでランチはドリアに決まり。
ご飯部分はケチャップライス、ソースは海老と帆立のシーフードにした。

厚手のフライバンにオリーブオイル、バター半々を熱し、玉ねぎのみじん切りを弱火で炒める。
しんなりしたら
小さめに切った海老、帆立を加え塩胡椒。火が通ったら小麦粉大さじ2を振り入れて混ぜ合わせ、
牛乳250ccを入れて伸ばす。
バター、小麦粉、牛乳だけで作るベシャメルソースはダマになりやすくて難しいけれど、
何か食材と一緒だと問題なくまとまってくれて、いつも不思議に思う。
フライパンでご飯2膳分を玉ねぎみじん切りと共に炒め、赤パプリカ1/4個ほどのみじん切りも足して炒める。
塩胡椒少々、ケチャップを薄めに2プッシュほど加えて全体をまとめる。

耐熱皿にご飯を敷き詰め、ホワイトソースをかけて、200℃のオーブンで10分焼く。

今日は冷蔵庫にあった素材で作ったけれど、ソースはチキンやハムでもいいし、
ご飯もどんなピラフでも美味しい。カレー粉で味付けるのもよく作る。
写真でも分かってしまうけれど、今回はご飯に対してソースが少な過ぎた。
ご飯が透けて見えてるし(笑)。
この倍の量にして、ソース、ご飯、ソースの層にすれば、もっと洋食屋さんの一品ぽくなると思う。




9月22日     sat     「新米のつもりが…」
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ご飯が美味しい季節がやってくる。
新米の収穫は、九州地方では8月、関東は9月、東北は10月とその時期が北上していく。
先日ちょうどお米が切れたので、新米狙いで
都立大学にある、米専門店『スズノブ』をのぞいた。
佐賀県産のものばかりが何品かあったので、コレ!
と選んだつもりが、数回食べてからそれが29年度産のものだったことに気がついた。
その数回とも
「いやー、さすがに新米は美味しい✨ 新米は違うなー!!」などと絶賛していたわたしたち(笑)。
炊きたてはもちろんのこと、この冷めたおにぎりもうっとりするほど美味しいのに…。

品種は「逢地ヒノヒカリ」といって、佐賀県唐津市産。
川と川が合流する豊かな水流に恵まれた所らしい。だから「逢う地」と言うネーミング ?
『スズノブ』さんでは、日本中の隠れた美味しいお米をブランド化することに力を注いでいる。
光沢、粘り、旨味…。新米はきっとこれ以上のものに違いない。
次回リベンジしなくては !!




9月23日     sun  秋分の日 「La Table de Paris」
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自由が丘にある「メゾンイエナ (Maison IENA) 」が好きでよく覗く。
ファッションブランド『IENA』の大型旗艦店で、
「パリ16区に住む女性の "16のしたいこと"」をテーマにしているという。
なかなか欲張りなコンセプト(笑)。

今日は3階の小スペースで「La Table de Paris 」(パリの食卓)
の展示があったので行ってみた。
主にテーブルまわりのスタイリストとして人気の、伊藤まさこさんと一緒に
この初夏、フランスの田舎町で買いつけてきた食器やグラス、カトラリーで
フランスらしい食卓がディスプレイされていた。
ちょうど西陽が当たって、テーブルにさす光が美しい☆
先日、フリマで安く買ったアンティーク皿によく似たタイプが多くて、
柔らかい色で控えめに絵付けしてあるような器が今の気分だなぁ、と思う。

食器は買いたい気持ちを抑えて目の保養。
ストライプのリネンだけを一枚購入して帰る。
早速今夜はそのリネンの上に、チーズ、パン、ワインを並べて(右下)、
「パリの食卓」を気分だけでも…。

フランスで「食」まわりの買い付け。
16もあるかどうか分からないけど、「したいこと」の1つに入りそうです(笑)。



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by paris-jacob | 2018-09-24 14:32 | テーブル日記 /ma table 365 | Comments(4)
Commented by Tetsu at 2018-09-27 07:29 x
今週分も楽しく読みました、食の好みが近いので、嬉しいです。中でもドリアは、学生時代から大好きでした、ロイヤルでのバイトは皿洗い、2食ついて9千円だった下宿屋の食事は質素、過ぎて、
身が少ないので(鳥の骨の唐揚げ)薄いので(波打つトンカツ)と名ずけたおかず、隣が豆腐屋だったので、毎食崩れた豆腐の味噌汁、魔法瓶ジャーのご飯、でも喜んで完食。
お客が残したドリアの端っこを食べて(うま〜〜〜い!)
エビドリア、チキンドリア、両方入ったコスモドリア。
20年ほど前に新宿のロイヤルホストで久しぶりに食べて、(それほどでも〜〜〜?)
先週作りました。冷凍チキンライスに前日の鳥のシチューを乗せ、チーズをふって、インチキドリアも美味しかったです。牛フィレのソテー・緩めのマッシュポテト美味しそうです。スズノブも伊藤まさこさんも懐かしい
ビーツは直売処で見つけると買います、水切りヨーグルトでサラダ、今度はポタージュに挑戦!
食の周りの買い付け・U先生、Kさんと行った南仏が楽しかったですよ、また行きたいですね、S夫妻と(老ラ・ブーム)あの映画館はまだあるのでしょうかね?
Commented by paris-jacob at 2018-09-28 12:06
Tetsuさーん、お返事遅くなりました。すみません。
楽しく読んでくださった? ホントですか ? よかった♡
最近ここにきて、いよいよ行き詰まり感じてるんです(笑)。

ドリアって美味しいですよね。ロイヤルのバイトの話、
なんか聞いたことあったかもです。
わたしは、ここには長くなるから書かなかったけど
芝のプリンスホテル離れにあった『プリンスビラ』の
ドリアが美味しかったなー。
今は壊されちゃったけど、
ホテルのどこかのレストランで復刻版
作ってるそうです。
ご飯がカレー味だったような記憶もあります。
料理やライフスタイル系の人気者って、
どんどん世代交代している気がしますけど
伊藤まさこさんは活躍されてますね。
あれ、U先生はどうされてるだろう?
Commented by Tetsu at 2018-09-29 16:23 x
ドリアと万博、時給90円の話は何度となく、いろんな人達に話しました、それと、ロマネ・コンティ取材は定番です(笑)
フリーになったばかりのまさこさんにはフローラで会いましたね、今はすっかり大御所、先生は?です。
今月は懐かしい人たち2組と会うことができました、
時間が経つのは速いですね、、、懐かしさで盛り上がりました。
Commented by paris-jacob at 2018-09-30 11:51
Tetsuさん、こんにちは。
あと、ポール・ボキューズさんもあるよ(笑)。

ところで、伊藤まさこさんって、じゃあわたしお会いしたことあるのね?
そうなんだー。あそこの「昼から夜まで食べる会」は、今思えば
贅沢な時間でしたね。
いろんな意味で、ご馳走になりました。


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