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カフェのテントの下で~cafe chez nousの12ヵ月~

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2023年 06月 30日

『パリタクシー ( Une belle course) 』〜パリはとんでもないことが起こる街。


6月も今日で終わり。
今年も半分過ぎ去ってしまいました。

今日は、少し前にやっと観た映画について少し。

タイトルはズバリ、日本人にも分かりやすい
『パリタクシー』(2022年フランス 監督 : クリスチャン・カリオン)。
原題は <une belle course > で、
「ある美しき旅路」と訳されている。

見知らぬ人と人とがわずかな移動の時間に交わる、タクシーという密室。
そういえば、 NHK BS1の『地球タクシー』も
世界の街とドライバーの人生模様が垣間見える、興味深い番組だ。

『パリタクシー ( Une belle course) 』〜パリはとんでもないことが起こる街。_f0358090_11365829.jpg
(映画パンフレットが売り切れで、写真は公式サイトより)


私自身、もうしばらくパリを訪れていないけれど、
この街のドライバーたちは常にイラついている印象。
道が狭かったり、路上駐車も日本の常識ではあり得なかったりするので、
「このアホ」「くそっ」
なんて罵声系の単語は案外タクシーが生きたフランス語レッスンの場だったり(笑)。
ベトナムなど東南アジア系のドライバーも多く、
この場合は、無線で会話する言葉がクニャッと優しく聞こえて、ずっと上品。
こちらとしてもホッとしたりしたものです。

さて、
物語のドライバーは朝、家を出る時にお金のことで
妻と大喧嘩したばかり。免停ギリギリ。休みもほぼない。
車はリース、修理も自腹だというから驚く。

呼ばれたお客をパリ市の右端の郊外まで迎えに行く時から大変機嫌が悪い。
マルヌ河沿いの一軒家前から乗車した依頼主は92歳の老婦人で、
行き先は、パリを横断して反対側の郊外街の終の住処、老人ホームまで。

婦人は自分の生まれ育った家から
壮絶な人生の通過地点の建物を1つ1つ訪ねることを頼む。
時にはドライバーに初キスや奥さんとの馴れ初めなどインタヴューしながら
孫ほどの年齢の彼の気持ちを少しずつ和らげていく。

『パリタクシー ( Une belle course) 』〜パリはとんでもないことが起こる街。_f0358090_11370689.jpg

だんだん打ち解けて、途中アイスクリームを食べたり、散歩したり、
挙句はビストロでディナーも共にして寄り道の旅路は続き、
老人ホームから怒りの電話が来るほどに。


そして薄々は感じていたのだけど、
最後にはとんでもない事が起こるんです。


『パリタクシー ( Une belle course) 』〜パリはとんでもないことが起こる街。_f0358090_11371150.jpg


ドライバー、シャルル役にはフランスを代表する人気コメディアン
ダニー・ブーン。
老婦人、マドレーヌ役は、こちらもシャンソン界の大スター、リーヌ・ルノーで
物語と同じ92歳現役なのだそう。
どちらもそんな有名な方とは知らず、でも、それだけ
この街で生きる普通の人々を演じきっていたのだと思った。

マドレーヌの、
「一度怒ればその分ひとつ老けていき、笑えばそのたびに若返るのよ」
が妙に心に残るセリフだった。

現にとんでもない事が起こり得る街、パリ。

ああ、無性に行きたい❣️








# by paris-jacob | 2023-06-30 22:35 | 映画 ドラマ / cinema | Comments(2)
2023年 06月 19日

『至福の味』( une gourmandise ) 〜 味覚の走馬灯。



久しぶりのブックレビューの一冊は、
たまたま手に取って豊かな読書時間を得た
『至福の味』( ミュリエル・バルベリ著、高橋利絵子訳 2001年早川書房刊 )
です。

『至福の味』( une gourmandise ) 〜 味覚の走馬灯。_f0358090_11080519.jpg

著者は1969年モロッコ生まれのフランス人で、
こちらの作品で2000年に作家デビュー。
哲学の教師という職に就きながらコツコツ執筆していた小説の中で、
唯一ラストまで辿り着いた(笑)というのがこの作品で、
いきなりフランス最優秀料理小説賞を受賞している。
もう20年以上前の名著を今まで知らなかったのも不覚だった💦

物語の主人公は、死をすぐそこに控えている世界的に著名な料理評論家の男性。
今日か明日には必ず息絶えると分かっている美食家( =gourmandise)は、
最後に食べたい味をパリの自宅のベッドで必死に探している。
世界中の、フランス中のあらゆる美味を食べ尽くしてきた人生だったからこそ、
そのひとつがなかなか見つけられない。


各章ごとに本人はもちろん、
彼を取り巻く人々、モノ、動物たちがそれぞれの視点から語る構成が
とても面白く好みだった。
例えば愛犬のダルメシアン、レットは飼い主に似たのか過食症で
盗み食いが酷い。
そして、彼の頭からはいつもブリオッシュの匂いがしていた、とうっとり思い出す。

そういえば我が家にいた、やはり隙あらば食べ物を狙う
ゴールデンレトリバーのポモー嬢は、温めたベーグルの匂いがしていたから、
犬とパンの匂いが似ているのは本当かもしれない。

子供時代のモロッコで、海遊びから帰って食べたこの土地のパン「ケスラ」、
家は汚いのに、庭の家庭菜園は丹精している叔母の育てた野菜、
旅先で道に迷い、尋ねた家で思いがけず昼食を振る舞われた思い出、…etc.
様々な味が死にゆく老人の舌に蘇る。

そうやって、まるで味覚の走馬灯が流れていくうちに、
例え実際に口にすることは出来なくとも、
( 使い走りに出た人が果たして臨終に間に合うのかどうか)
最後に味わいたい一品の答えをついに見出した。
その意外と普通の食べ物とは…。

「最後の晩餐」、
夫は以前は「江戸むらさきにご飯」(笑)だったそうだが、
今はまだ不明とのことで、この老人のように見つけ出さなければならない。
亡くなった母は、断固として「おはぎ」で、実際それを実現出来た。
私は今のところ、近所のパン屋さんの「クロワッサン」なのだけど、
「シャケのおにぎり」に変わるかもしれない。

どの国に生まれようとも、やっぱり身近なものが一番愛しい。
結局、日常こそが至福と噛み締められた作品だった。




この本の帯にあるように、
次作の『優雅なハリネズミ』(2008) は小部数刊行から口コミで広がり
世界的ベストセラーになったそうだ。

『至福の味』( une gourmandise ) 〜 味覚の走馬灯。_f0358090_15572303.jpg
待機中の2冊目もバリへの本の旅(笑)。


ミュリエルさんは2008年から2年間ほど京都に暮らしたことがある親日家。

「京都は山々にぐるりと囲まれ、時空や空間を超えているように感じる。
こんなにも特別な感情を抱かせる場所は他になく、
世界で一番好きな街」と言い切る。

そんな日本の街を舞台にした、
2020年の新刊『京都に咲く一輪の薔薇』を3冊目に、と
しばらく楽しみが続きそうです。





# by paris-jacob | 2023-06-19 16:50 | 読書 / le livre | Comments(0)
2023年 05月 31日

気まぐれ、テーブル日記 (2023) 〜5月 ②


5月27日     sat     「灯台下暗し、の名店にて」
気まぐれ、テーブル日記 (2023)   〜5月 ②_f0358090_17462118.jpg

最後に食べたのはいつだったっけなぁ…、うなぎ。
記憶を辿るとコロナ前だったような。ということは、3年以上のご無沙汰 ⁉︎

うなぎを食べる時は、だいたい目黒不動にある『にしむら』で買ってきて
家で温め直して食べるというパターンだったけれど、
本日、久しぶりに味わうことになったのは、
我が故郷、大田区大森にある名店『野田岩』さんのテーブルで。

気まぐれ、テーブル日記 (2023)   〜5月 ②_f0358090_17123171.jpg
『野田岩』は遡ること約200年、
江戸時代の寛政年間に創業したうなぎの専門店。
本店は麻布飯倉本店で、その他銀座店や百貨店内、海外はパリ店も。

大森店は昭和10年に親族が暖簾分けしたのだそう。
そんな古くからあったのに、あれ ? 両親に連れてきてもらったことないぞ(笑)。
そういえば母があまり好きじゃなかったからなぁ。
こちらも本店と同じく、
何代も受け継いできた伝統の技と味を守り続けているそうだ。

白焼も外せない、ということでコースで。
気まぐれ、テーブル日記 (2023)   〜5月 ②_f0358090_17464435.jpg

待つことなく、保温器にのせられて登場。
ほ、ほ、ほかほか〜♨︎
わさびちょん、山椒ちょんとのせて。

うなぎにはどうしても野菜が不足するけれど、
山芋、オクラのねばねば一皿と、

気まぐれ、テーブル日記 (2023)   〜5月 ②_f0358090_17490196.jpg

柔らかく煮たごぼう、
と「野菜ファースト」で蒲焼を迎えうつ準備。

気まぐれ、テーブル日記 (2023)   〜5月 ②_f0358090_17490458.jpg

どちらもかなり薄味で優しいお味です。

あ、お酒のおつまみにこちらも追加してみた。

気まぐれ、テーブル日記 (2023)   〜5月 ②_f0358090_17490800.jpg

魚の骨の天麩羅が結構好きなので、それを想像していたら、
かなりリアルだった骨煎餅😱
カルシウムもしっかり補給できます。

そして最後にうな重、漬物、肝吸いのお膳が供される。
備長炭で焦げ目なくじっくり焼かれた国産うなぎ、
開業以来継ぎ足しのタレは醤油と味醂のみで、さらっとあっさり、
そして熱々のご飯。

どちらのテーブルも集中して静かになってます(笑)。

実は30歳くらいになるまでは、全く食べられなかったうなぎ。
今では大好物とは言えないけれど、
その美味しさ、ご馳走感、
お蕎麦と同じく、ささっと食べて長居はしない江戸っ子の「粋」
のようなものを含めて、いいなと思えるようになった。

そんなわけで、20時には閉店。
外に出ると、いつの間にか暖簾も外され、袖看板も消えていました。

気まぐれ、テーブル日記 (2023)   〜5月 ②_f0358090_17483274.jpg


こちらでは、
お客さんが集中すると、どうしてもうなぎの品質が保てなくなる、という先代のこだわりから、
「土用の丑の日」は定休日となるそうです。

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(大田区商店街ナビより)







# by paris-jacob | 2023-05-31 11:22 | テーブル日記 /ma table 365 | Comments(2)
2023年 05月 15日

気まぐれ、テーブル日記 (2023) 〜5月 ①


同じアングルの写真ですが…。
5月のキッチンより🌳

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                        前回の記事で、軽やかな緑だったケヤキの木は
あっという間に色濃くモッサモサとなり、空恐ろしいほどの成長ぶり。
テラスへの侵入部分は一旦剪定しましたが、葉の裏にはみっしり米粒大の虫っ子が😱
雨の日の景色は、もはや東南アジアの密林のようです(笑)。


🌿🌳🌳🌳🌿



5月4日     thu   「連休中の、話題の野菜」
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一度調理して食べてみたかった、アーティチョーク(茨城産)を手に入れた。

買って帰るに重い、切るのに固い、茹でるのに時間がかかる、食べるところが少ない。
だけど、一度は食べたい初夏の味を求めるヨーロッパの人々の想いは、
ちょうど日本の筍に対するものに似ている気がする。

日本でも徐々に生産されるようになったアブラナ科のアーティチョークは、
地中海沿岸地方が原産の大型アザミで
和名はチョウセンアザミ。
野菜の中でも、コレステロール値を下げる効果がピカイチなのだそう。

さて。
まずは茎を落とし、丸のまま塩&レモンを入れた湯で40分ほど茹でる。
(これも、アク取りに米糠と唐辛子🌶️を使う筍的)
八百屋さんからは縦半分に切って蒸してグリルする方法も教わったのだけど、
まずはティピカルな調理法でトライ。

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柔らかくほろほろに茹で上がりました。

しかし、この花びらのようなものは固くて食べられず、
剥がして根の方にかろうじてついている身の部分にヴィネグレットソース(フェンネル入り)を付け
歯でしごいて味見します。

何に似ているかといえば、百合根のような芋系のほっこり味。
筍の皮を剥くみたいに、これまたお猿さんのように剥いてはしごく。


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そろそろ飽きたかな、ってところでようやく食用部分が現れました。
「えっ。これだけ?」

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そうなんです。
この部分がれっきとした「アーティチョーク」として缶詰などで売られていて、
イタリアンではピザにのせたり、パスタの具にしたり。
こちらのアーティチョークは小ぶりだったので、
一口で食べられるくらいのサイズだった💦



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たっぷり出た花弁部分は廃棄処分です。
フリットなんかにしておつまみにはならないのだろうか❓

ふたりでああだこうだ言いながらのアーティチョーク初体験。
特別に美味しいというわけでもなかったけれど、
何の予定もない連休中の、話題のメニューにはなりました(笑)。




5月5日    fri     「簡単おうちフレンチでHappy Birthday🎉
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その日は9日なのだけど、
毎年ゴールデンウィーク中に、兄の誕生日を祝ってテーブルを囲む。
今年は我が家で夕食となり、希望の料理を聞くと、
「フレンチがいい」と即答。
ホントに後期高齢者の仲間入りをした日本人とは思えぬ食の好みです。

写真はほとんどがテイクアウトした前菜の盛り合わせ。
ピクルスを添えたパテドカンパーニュ、生ハム、プルーン、
人参ラペ(これは作った😅)、チーズ2種、黒オリーブのタップナードとトマトをのせたバゲット。

別皿で大きなエビのグリル(2尾ずつ)。
先日アイディアをもらった、炙りローリエを敷いて洒落てみた。

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グリーンサラダをはさんで、
メインは兄の好きな羊を、モモ肉と骨付きの2種類の部位でグリル。
塩胡椒、蜂蜜少々、プロヴァンスハーブでしばしマリネし、
レンジの魚焼き部分で10分ほど。程よく油も落ちて焼き色もいい感じです。
付け合わせは、
薄くスライスしたじゃがいもをバターを塗ったグラタン皿にのせ、
牛乳、生クリーム、2対1を流してオーブンで焼いた「グラタン・ドフィノワ」。
羊には一番合うじゃがいも料理だと思う。
ただし、新じゃがを使ってしまって、とろりとした出来上がりにならず。
メークインタイプがマストです。反省 !

デザートのバスクチーズケーキは、
田園調布にある食肉加工専門店『メッツゲライササキ』のもの。
パテやハム・ソーセージ、チーズ、お惣菜の揃ったこちらのお店は、
去年の料理本制作の折に知った。なかなか店名が覚えられないけど(笑)。
パーティの時などに、何かと使えるお店なのです。
今回は、
その他あちこちの店で調達した食材で、ラクしておうちフレンチが楽しめたのでした。


兄持参のブルゴーニュの赤ワイン。
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一時好きこそものの、でワインの仕事をしていた時に仕入れて残っていた
えっっ !? と驚く高級ワイン⭐️
これを一緒に飲みたかったようです。
ワインクーラーに残っているもの全て、死ぬまでに全部飲んでしまいたい、とのこと(笑)。
お互い元気で、いつでもお相手しましょう🍷




5月10日     wed     「特別感ある銀座で遊ぶ日」

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外は清々しい5月晴れ☀️
コロナ禍を経て、3年ぶりに会う友人とランチです。
ああ、久しぶりに座っていれば目の前に料理が次々出てくる至福よ(笑)。



前菜・アオリイカのシアード(表面をさっと焼く調理法) with 新玉葱 マスカルポーネ ホワイトアスパラガス
今日は魚介の気分。
お皿の上部、1/4あたりに盛り付けられた、余白いっぱいの全体的に白っぽい料理だった。
少食の私でもあっという間に完食(笑)。

メイン・北海道産直送帆立貝 魚介のムース 春野菜のクラムチャウダー
オーブンから直行、ココット皿でサーブされた
スープ少なめのチャウダーという感じのクリーム煮。
野菜は春菊、みつば、菜の花などたっぷり。

デザート・柑橘 アールグレイのパンナコッタ
冷たいプルプル系が夏が近いことを感じさせるさっぱりとしたデザート。


広々として明るく気持ちの良いこちらは、
銀座並木通りに2018年に開業した「ハイヤットセントリックホテル」
ダイニング『 NAMIKI667』。

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新宿や六本木ハイヤットの、どかーんとしたイメージを想像していたので
銀座の通り沿いのこちらは、意外とプチホテルのようで驚きました。
通りに面してロビーやレストランがあると思いきや、
小さな入り口を入ってすぐのエレベーターで上がる3階にレストラン &バーが。
しかもホテルの飲食店はこの一軒のみ。
まあ、この辺は一歩外に出れば食べるのに困らないエリアですからね。

そして界隈は煌びやかなブランド店がひしめく。
ホテルの隣は一昨日覆面強盗団が押し入って大ニュースになった
『ROLEX』でした。(別店舗)
どの店も入り口に引き締まった顔つきの店員さん達がいっぱいで、
ROLEX には予約のみの張り紙が。

さて、お腹もいっぱいになり、
ぶらりとお店など覗いた後は、わたしの提案で「おやつにワイン」🍷
前に入って、思いがけずくつろいでしまった
「GINZA SIX」地下のワインショップ『エノテカ』でおしゃべりは続く。


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友人とは、かれこれ10年近く前にInstagram以前の写真 SNSで知り合った。
共通点は生まれ育った街が同じで、
それぞれ実家のお墓の場所まで分かるほどの地元民同士(笑)。
通った中学・高校・短大 &大学も、これまた目と鼻の先だったことなどで
一気に盛り上がったのでした。


ところで彼女のまわりの女性たちにはお酒を飲める人がいないんですって!!
だからこうしてグラスを並べるなんてないことで
「嬉しい、楽しい」を連発してくれて私まで嬉しくなった。

次回会う時まで、
もうコロナ、その他で世の中が閉鎖されませんように。









# by paris-jacob | 2023-05-15 17:49 | テーブル日記 /ma table 365 | Comments(0)
2023年 04月 27日

気まぐれ、テーブル日記 (2023) 〜4月 ②


Myキッチンから、
緑滴る景色が眺められる季節がやってきました。

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今年は暖かい冬の日が多かったからか、例年より早く
ケヤキの葉がものすごい勢いで芽吹いて、
早くもテラスまではみ出す勢い。

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こんな可愛い赤ちゃんみたいな若草色の葉も、
あと少しすれば、たちまち大きく色濃く成長して、
湿度を含んだアジア的な夏の風情に様変わりします。
はぁ💨 一年が経つのはホントに早い !!




4月18日     tue     「パンを囲む、持ち寄り親睦会」
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本日は、「食」に関わる方々が集まる親睦会に参加させていただいた。

出席者は何か一品持ち寄ることになっていて、
私のパートは「デザート」部門。
もちろん買ったものでもいいのだけど、あいにく好みの店が定休日なので、
自作で勝負 !!することにした。

持ち込みやすく、失敗のないように日頃作り慣れているものにしよう、と
「プルーンのパウンドケーキ」と
もう一品「きな粉のショートブレッド」を前日に仕込む。

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相手はプロばかりだからな、と
気合を入れて丁寧に作ったので、
見た目は凄いのよ⭐️
それぞれには小麦粉に何割か米粉を入れているので
軽い仕上がりになっている、はず。

会場では各自持ち寄った彩り豊かな品々がテーブルに並び、
あっという間にセッティングが出来上がりました。
こういう準備、そして片付けは皆さんお手のもので
数人でやれば早い早い。

総勢10名のランチがスタートです。

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前菜は、
自由が丘にあるピストロ『イレール・ビス』のマダムや
雑穀料理研究家の方から。

各自のお皿にある3品は、
赤キャベツの酢漬け、ウフ・マヨ、砂肝のコンフィ、と
ビストロの看板メニューたち。
ウフ・マヨは簡単にいえばゆで卵のマヨネーズかけなのだけど、
卵が転がらないようにじゃがいも(インカの目覚め)が敷いてあったり、
自家製マヨもなんとも滑らかで美味しい。
砂肝にはさっと炙った月桂樹の葉が敷かれていて、これは是非真似したいアイディアだ。
その他、人参ラペや、
珍しい緑米などが混ぜられたパリっパリのグリーンサラダ、など。

そして、本日の主役はこちらの素敵な焼き色のパンたちでした。

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横浜市青葉区にある、『ベッカライ徳多朗』さんから、
お店の奥様と息子さんがメインゲスト。

特に人気のこちらの「パン・ド・ロデヴ」の美味しさを広めたい、と
プレーンや胡桃入りをたっぷりお持ち頂いた。

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パン・ド・ロデヴとは、
南フランスのラングドック・ルシヨン地方、
ロデヴ村が発祥の地と言われている、水分を多く含んだハードパン。
皮はパリパリの食感で、中身はみずみずしく弾力があり、
気泡があるのが特徴。

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パン職人にとっても、とても難しいパンなのだそうだ。
日頃も美味しいパンは食べているはずなのに、
これはちょっとレベルが違うただモノではないパンだった‼️

この日、私の隣に座ったおじさまが実はこのロデヴパンを、
更には古くからフランスパンを日本に普及しようと
尽力された方、元ドンクの二瓶利夫氏でした。

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日本における、フランスパン普及への道のりなどもレクチャー頂く。
うーん、なかなかの強者(笑)。

メインは別テーブルで控える、フランス産・魚のスモーク各種。
(お、私のデザートも端っこで出番を待っている)

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特に、ライ麦クネッケに太ったタラコとダブルクリームをのせて頬張れば、
一同う〜んうんと唸る美味しさ。
昼間っからものすごい高カロリーです😱

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お腹もいっぱいになってのデザート登場で、さて、私のケーキはどうでしょう❓

「まりこさん、キレイ〜⭐️⭐️」
とテーブルの遠くから声がかかり、
え ? わたしのことかしらん(笑)、と思ったらケーキの焼き上がりのことでして。
「出来上がりが美しいのは美味しい証拠」とか、
パンのおじさまからは「あれ !? プロじゃなかったの ?」
などと有難いことを言っていただき、
まずまずの出来と、ほっと胸を撫で下ろしたのだった。
ショートブレッドも「きな粉の味がして優しい」と好評。
紅茶スペシャリストの方が淹れる数種のお茶が美味しくて、
お菓子の味を引き立ててくれていた。

最初は少し気が重かった会ですが、(多人数の集まりが本当は苦手)
どなたも
人生に「食」という核のある個性あふれる面々で
大変刺激になった1日でした。





4月19日    wed      「嬉しい朝食」
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朝起きるのが楽しみだったのは、
昨日、お持ち帰りしたパンが待っているから(笑)。
1日経っても変わらず、噛み締めるほどに栄養になるような逸品でした。
ちょっと遠いのだけど、ここのパンはわざわざ買いに行く価値ありです。


<ベッカライ徳多朗>
〠225-0004 横浜市青葉区元石川町6300-7
℡ 045-902-8511
定休日 火・水・木
open am.6:30 〜 pm.4:00


# by paris-jacob | 2023-04-27 15:06 | テーブル日記 /ma table 365 | Comments(0)