カフェのテントの下で~cafe chez nousの12ヵ月~

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2017年 06月 21日

6月のエッセイ 〜 『ソールライター展』で気づいたこと。

あぶない、あぶない…。

絶対行くんだ !! と決めていた
〈 ニューヨークが生んだ伝説 写真家『ソールライター展』〉、
のんびりしてたら最終週になってしまった。
日本では初となる回顧展に急いで出掛けてきた。

(渋谷、Bunkamuraザ・ミュージアムにて、6月25日(日)まで開催)
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83歳で世界デビューを飾った写真家ソール・ライター(1923ー2013)の存在は
たまたま雑誌の紹介記事で知った。
2年前にドキュメンタリー映画
『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』(2012年、トーマス・リーチ監督)
が日本でも公開されたので、その時初めて知った人も多い。

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ライターの経歴はざっとこんな感じだ。

米ペンシルベニア州ピッツパーグに生まれたソール・ライターは
父がユダヤ教の聖職者だったために神学生となるが嫌気がさして中退。
画家を目指して移り住んだニューヨークで写真に目覚め、
やがて『エスクァイヤ』『ハーパースバザー』『ヴォーグ』などのファッション写真
で生計を立てる。
しかし1981年に自身のスタジオを閉鎖。
2006年にドイツの出版社から初の写真集『Early color』が刊行され
そのカラー作品群が一躍注目を浴びるまでの25年間は
世間から姿を消し、放っておかれる生活を秘かに楽しんでいたという。

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毎朝起床すると絵を描き、カメラを持って書店まで散歩する。
その途中でコーヒーを飲み、帰宅したら愛猫レモンの世話をする。
有名になっても変わることのなかった
そんな羨ましい毎日だ。

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写真2枚は、図録『ソール・ライターのすべて』より。

作品の9割は、イーストヴィレッジの自宅周辺で撮影されたものだという。
誰にも邪魔されることのない自由な生活から生み出された写真は
動き続ける街の物語をたくさん孕んでいる。
せわしないクラクションや足早のハイヒールの音、
雨の匂いまでもが放たれているようで
渋谷の会場からニューヨークの街角へワープしてきたようだった。

彼の写真哲学は、

「神秘的なことは馴染み深い場所で起きると思っている。
なにも世界の裏側まで行く必要はない」

「写真は、しばしば重要な出来事を取り上げるものだと思われているが、
実際には、終わることのない世界の中にある小さな断片と思い出を創りだすものだ」

「写真を見る人への写真家からの贈り物は、日常で見逃されている美を時々提示することだ」

といった言葉が表しているように、
日常の見るものすべてが写真に、artに、直結している。
わたしも写真に撮りたいのは、日々の暮らしの愛すべき一瞬なので
難解さのない、時にクスッと笑えるライターの作風はもう、全く好みなのだった。

多分多くの来館者もそんな楽しみを見つけたようで
外に出ると、界隈には「なりきりカメラマン」がいっぱい(笑)。
Instagramでは「ソール・ライターのような写真を撮ろう」コンテストも開催されていて
わたしも3枚ほど投稿したけれど、いやいやハードルは高かった!!

「こんなところがソール・ライター」、その特徴は
覗き見、見下ろし、1/3の構図、
傘のモチーフ(とにかく傘大好き! だったそう)、ポイントカラーの仕掛け、
ショーウインドウや鏡への写り込み、などなど。
ソール・ライターに通じる眼差しを持つと
たちまち帰り道の渋谷の雑踏も可愛いく見えてくるから不思議だった。

「見るものすべてが写真になる」

ライターの言葉たちを胸にすると
カメラを持つ毎日が俄然楽しくなってくる。

出会えて良かった。


【番外編】
恥ずかしながらのなりきりフォト。
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(お茶漬け海苔の看板、撮らずにいられなかった。 笑)

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# by paris-jacob | 2017-06-21 18:53 | エッセイ/ essai | Comments(6)
2017年 06月 08日

切り方ひとつで…。


先週、2日続けて作ってしまった料理がありました。
フランスのカフェやバーの軽食メニュー、
「クロック・ムッシュ」(croque-monsieur)です。

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1910年、パリのオペラ座近くのカフェが発祥地らしく
意味は「カリッとした紳士」(笑)。
なるほど、
バターを敷いたフライパンで両面きつね色に焼いたトーストサンドは
確かにカリッと、しますね。

「クロックムッシュ」はハムとチーズをはさみ、
「クロックマダム」のほうは、そこに目玉焼きをのせたもの。

久しく存在も忘れていた「紳士」ですが
『Figaro.jp』のオフィシャルサイトで
老舗ビストロの今風お洒落な一品を見つけ、
速攻、作りたくなったわけです。
特に
切り方と盛りつけが新鮮♡

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バターで両面焼くので、食パンにはマスタード(粒なし)のみを塗って
ハムとチーズをサンド。
フライパンでパンを押しつけ気味に焼きます。
ベシャメルソースや、卵液に絡める本格レシピもありますが
我が家はあくまでもライトに♪
焼き上がりを横に4分割。
ウッドトレイに並べて間にベビーリーフ、スライスした
ラディッシュとピクルスを飾って出来上がりです。

この切り方ひとつで、食べやすくもあり
サラダを添えるのにもうってつけの間(ま)が出来ました。

最初に作った日はマダムの1人飯(笑)だったのですが
あまりの美味しさに翌日、乾き物好き・カリカリムッシュにも是非と食べてもらいました。

「うん。ホテル・オークラあたりのバーで¥2,000くらいしそうなつまみ。旨い!!」
と高ポイントの感想をいただきました☆


ところで、
これは数年前の写真なのですが
朝のトースト。


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日本橋の古き喫茶店『喫茶去 快生軒』のマーマレードトーストを真似たものです。

偶然の横4分割 !! (笑)

簡単なことなんですが、ちょっと切り方を変えるだけで
いつもの食べ物が、全く違うもののように感じられるから不思議。


ちなみに、お洒落ムッシュをサーブしているのは
リニューアルしたぱかりのパリ2区にあるビストロ『Le Gramont』で創業1922年。
『快生軒』がオープンしたのは1919年。
何かこの時代、こんな切り方が流行っていたのかしら??



# by paris-jacob | 2017-06-08 16:54 | 食 / 食べる food | Comments(8)
2017年 06月 01日

Paris à 東京 〜 『パンデザミ』を賞味する。

90年代前半に
パリに住む日本人のための日本語新聞『OVNI』の仕事をしていたことがあります。
といってもパリで働いていたわけではなく
聞こえだけはジャーナリストっぽい「東京特派員」という肩書きで。←オソレオオイデス
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(↑ 新連載『PARIS à 東京』がスタートしたのは、92年4月でした)

で、その特派員は何をしていたかというと
東京でパリを感じる場所、人、イベントなどを月一で取材してリポートしていた、だけ(笑)。
ただ写真も任されていたので、人が見ることを意識して
撮ったのは多分この時が初めてのことで勉強になりました。
PCも携帯もなく、
フィルム写真と原稿の入ったフロッピーディスクを毎回パリに郵送していた
アナログ時代のお話です。

そんなわけで
今でも、パリの○○が東京に出店したらしい、などと小耳に挟むと
チェックせずにはいられず(笑)。
当時はオープンテラスカフェも数えるほどでしたが
いまでは、現地に行かなくてもいいくらい
東京はパリの店やモノがいっぱいですよね。

で、とりわけ集中している港区、青山界隈に
最近、海外1号店として進出してきたのが
2002年パリ10区にオープンした大人気のブーランジュリー、
『デュ・パン・エ・デ・ジデ』です。

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↑本店のサイトにリンクすると、臨場感溢れるパン屋さんの日常音が聞けます♪(PCのみ)
香りまで漂ってきそうで、たまらない人にはたまらないハズ(笑)。
(日本語サイトもあります)


シェフ、クリストフ・ヴァスール氏がすでに出店していた
ヴィエノワズリー(ペストリー)がメインの『Lituel』(リチュエル)と同じ店舗内にあり、
朝から気軽に使えるイートインコーナーやテラス席もありました。

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そしてこれがお目当て♪
数々の受賞歴を持ち、パリの有名レストランからの支持も厚い
看板パン『Pain des amis』(パンデザミ〜友達のパン)です 。

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そっけないくらい素朴な佇まい。
どういうパンかというと…、

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こういうパンだそうです☆

食事と共に、サンドイッチに、朝食にバター&ジャムと
と色々のシチュエーションで楽しめそうです。

ちょうどお腹も空いていたので、この友達パンを使ったタルティーヌを試してみました。
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鯵のリエットやショコラなど5種 (各390円)の中から
トマトとフェタチーズをチョイス。
噛み締めるほどにパンの旨味がじわじわときます。
割と固いのでスマートに食べられず、フォーク&ナイフがあったらよかったかも。


そしてもちろん買ってきました。
パリと同じという紙袋の色とデザインがお洒落で
当分捨てられそうにない。
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約15㎝四方の、ゴツゴツ岩のようなパンで
計ってみたら300gちょっと。
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裏もごっついの。
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『OVNI』時代に、パリの老舗パン屋『ポワラーヌ』の
パンドカンパーニュがデパートで売られていて取り上げたのですが
その時のお値段はホールで6,000円 !! (空輸品)
それに比べたら、このサイズで¥490は許せちゃいます。
ちなみにパリでの価格は
250g 2.65€ 、500g 5.3€ とのことで
ここで焼いているのでさほど変わりません。

リベイクは固くなった面に水をふくませてオーブントースターでと
書いてありましたが、
そうすると中が蒸しパンのようになって、
わたしはトースターでカリッと焼いた方が好きでした。

そして驚いたことに2日目の方がより美味しくなってる!!
今まで食べたことのないようなパン!! 日本にはなかったパン!!
というのが率直な感想です。

紙袋に鼻を突っ込むと
栗やヘーゼルナッツの他に「何か」の香りがするんですが
どうしても結論が出ない(笑)。
なんとなく酒粕?的な匂い、酵母かもしれないですね。

「厳選したお米をパーフェクトな水加減で
ガスの火加減を巧みに調節して炊いた土鍋ご飯」
にもどこか通じるような気がします。

パンとご飯。

親しい人たちのために愛情を込めた基本の美味は
どちらの国でも同じなのかもしれません。

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<INFO>
『Du Pain et Des Idees』『Lituel』
港区北青山3-6-23
TEL 03-5778-9569
8:00(土日祝 9:00) 〜19:00
不定休




# by paris-jacob | 2017-06-01 14:16 | 食 / 食べる food | Comments(6)
2017年 05月 26日

それにつけても…。

ちょっと前に、なにげな〜く写した
我が家のアペリティフタイムのPHOTOです。
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プシュッ、 あるいは ポンっ(←ワインのコルクを抜く音ね)
そしてカリカリ、ポリポリ…。

実は夫は乾き物が好き。
仕事が一段落して、とりあえずのビールやワインに
ポリポリやるのが至福のようで、
お煎餅やナッツ類、そして
いわゆるスナック菓子の一連がお供になります。
大量生産ものは極力避けている我が家にあって、これだけは例外とされるのだそう。
それでも健康を気遣ってか
オーガニックや減塩もの、ナッツは無塩のもの、と
ささやかな努力はしているようですが。
もちろんこれらのチョイスと買い物は彼の分野。

一番好きなのは何か聞いてみたところ、

ポテチが10とすると
カッパえびせんが 5
そしてカールが 3

の割合になるんだとか。
そんな答えがすぐ返るなんて、そんなに好きなのか!?
「いつの日か、お墓にはボテチをひらひらと上からかけてあげるからね」

なんて冗談を言っていた矢先、昨日
飛び込んできたニュース
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カールが東日本から消える!! というもの。
あの写真は何かを暗示していたのだろうか…(笑)。

売り上げの低迷が理由とされてますが
やはり健康志向で食べなくなっているんでしょうか。
ボテチもじゃがいもの不作で発売中止のものもあるようですね。

夫のショックは隠せない様子で
「やはり3割がいけなかったのか。責任の一端は僕にも?」
とか
「大阪のあいつに送ってもらおうか。いや、西に移住か」と止めどがない。

わたしも目の前にあればつい手が出てつまんでいましたが
食べられなくなる、となると妙に愛着がわくもの。
8月までは販売するようですが、同志(笑)の買い占めも想像されます。

これからはヘルシーに
野菜スティックやオリーブなんかにしましょう!!

でも、やっぱり
♪それにつけてもアベリティフはカール♪
…かな?


良いプレミアム・フライデー
そして週末をお過ごし下さい☆







# by paris-jacob | 2017-05-26 17:21 | 食 / 食べる food | Comments(4)
2017年 05月 22日

デトックスウォーター始めました。


この週末は暑かったですねー!!
夏日、真夏日になると必ず聞こえてくるフレーズが
「こまめに水分を補給しましょう」
というもの。

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もともと水が好きなので、この警告はクリア出来ているつもり。
甘い飲料は好きじゃないし
スポーツドリンクはどーーーしても「アレ」を思い出して身震いがしてしまうんです。
アレって…、アレです
大腸内視鏡検査の前に大量摂取するあの飲み物(笑)。
わたしのトラウマドリンクです(怖)。

で、結局飲むのはミネラルウォーターで
さらっとした日本の軟水でも、どろっとした飲み心地の硬水でも
ペリエのように強めの炭酸水でも
なんでも好き。

外出時はプチサイズを駅で買ったりして持ち歩いていましたが、
ノンノン!!
それでは経済的にもエコ的にもNGで
繰り返し使える透明で軽い水筒「リユースボトル」が昨今のマストアイテムらしい。
そして
「マイボトル」とも言うその容器は流行りの
「デトックスウォーター」
を作るのにもピッタリなのだとか。

ということで探してきました♪
ネイビーの太いボーダーが涼しげなこちらのボトルは、

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洋服の『IENA』ショップ自由ヶ丘店で見つけました。
だいたいどこも価格は似ていて、500mlサイズで1,500円(税別)くらい。
100円ショップにもあるようなものかと思っていたわたしは甘かった。
飽和ポリエステル樹脂という素材で
100℃〜−40℃のものまで使用可能な丈夫なものだそう。

今年はデトックスウォーターを作ろう!!と思ったのは
テラスでぐんぐん成長するハーブを消費したかったから。
それに
フレイバーウォーターという別名の通り
ミネラルウォーターに果物や野菜、ハーブなどを加え
その甘さや香り、栄養を抽出して飲むお水は
ダイエットや便秘解消、美肌作用、と
効用はいいことずくめ。
特にこれからの季節のむくみ解消あたりが
わたしとしては狙いたいところなんです。
食材をボトルに入れ、ミネラルウォーターを注ぐだけ
という手軽さも続けやすそう。

まず最初は
フェンネル、ローズマリー、いちご、レモンにセミノールの薄切り(それぞれ少量)で調合してみました。
これは爽やかで美味しい♡
女子向きな水ですが(笑)、我が家の男子もうまいうまい、と
あっという間になくなってしまいました。
マイボトルというくらいだから、ひとり1本ずつ必要ですね。
作ってから6時間ほど冷蔵庫で寝かせ
「起きてすぐ」と「寝る前」に飲むのが効果があり
24時間で飲み切ることがお約束だそうです。
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スプラッシュガード、という中蓋があるので
うまく中身を押えて水だけ注げます。

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ちょっと中身が少な過ぎるかな、と
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次にミントとキュウリをぎゅうぎゅうに詰めたら…、
ちと苦かったです。
いちごや、これからならスイカなど
甘い果物は必須だな、と思った次第。
ちなみに最後に底に沈んだいちごを食べてみたところ、
スッカスカ(笑)。
ちゃんとビタミンCと甘みを出し切っているんだなぁ、と。

まだ2日ほどですが
あれっ?
なんか顔がスッキリしてる感じがするー。(←多分自分が思うだけ?)

というわけで、乗り切れるか?
今年の夏。




# by paris-jacob | 2017-05-22 15:54 | 食 / 食べる food | Comments(0)